柄合わせで印象の変わる御召し着物地の断ち合わせとは?
お仕立て 2025年11月4日

Vol.3183
本日は、『柄合わせで印象の変わる
御召し着物地の断ち合わせとは? 』です。
愛知県岡崎市の「呉服のいちこし」
和装を選ぶ楽しさと、纏う喜びを
全力サポートいたします。
ご訪問ありがとうございます.
一昨日、昨日と連休をいただいて
今日は、11月に入り本格的な和服
シーズンとなった様です。
そして、当店ものれんを新しい
「七福ねこ」の掛け替えて今月
も真摯に営業して参ります。

また、店頭の金木犀の鉢植えも
満開で良い香りを放っています。

そんな日に、御召しのお単衣仕立の
着物が、出来上がってきましたが、
これ柄合わせに少し苦労しました。

と言うのもお客様には、ベージュ地
を胸に持ってきた方が、断然顔映り
が良かったのです。

反物状態で柄の配置を検討しているところです。
ですが、この生地がベージュ地
よりもグレー地の方が、幅が広い
ために少しややこしくなりました。
勿論、衿は、顔映りの良いベージュ
色を持ってくるので、衽はグレーと
なるのは、致し方ありません。

ですが、胸にベージュ色を配置する
とベージュの細い縞が一本どっこの
ように通ってしまいます。
ま、水商売のお方様ならこれでも
良いでしょうが、素人の奥様には
ちょっとお勧めできません。

ですので、ここは胸にグレー色を
持ってこざるを得なくなり、この
ような上前となりました。
ま、衿がベージュ色なので胸に
グレー色を持ってきたのは、
おしゃれな配色となりました。

そして、この上前が決まれば
後は、「追っかけ」でベージュ
色とグレー色を交互に配置。
留袖や、訪問着、付下げなど
柄の配置が決まっている着物地
は心配いりません。
ですが、この様にお仕立て時の柄の
断ち合わせで印象の変わる着物地
は、慎重に打ち合わせをします。
着物地を裁ってしまってから
「しまった」と言う事が、ない
様にするのです。
本日もお読みいただき誠に
ありがとうございました。
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なら何でもご相談、承り必ず
最善のお応えをいたします。



