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4枚こはぜと5枚こはぜ。

ブログ 2017年12月6日

岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。

着物を着て笑顔になる、人作りアドバイザーの山脇寿人です。

ご訪問ありがとうございます。

本日は、4枚こはぜと5枚こはぜ。です。

 

先日、袋帯を名古屋帯に作り変えをさせて頂いた(その時の記事は、こちらをご覧ください

お客様にその時、足袋のお誂えも承りました。

 

その足袋が出来上って来ました。お誂えの足袋の記事は、こちらをご覧ください

 

お客様より「4枚こはぜと5枚こはぜは何が違うの?」とご質問を受けました。

確かに、わざわざ表記されていれば気になるのは当然のことです。

そもそも「こはぜ」というのは、足袋を履くとき留める金具のことです。

その留め金の数が4つならば4枚こはぜ、5つならば5枚こはぜと言います。

簡単に違いを言うと、こはぜが1つ多い分、5枚の方が足袋の高さが高くなります。

 
着物には、礼装用の着物(留袖・振袖・訪問着など)と普段着用の着物(小紋・紬など)があります。

それらの中でも、礼装用の場合はあまり肌を露出しないほうが良いと言われています。

そのため、礼装用には5枚こはぜの足袋を使うことが多く、その反対に4枚こはぜは普段着用

として使われることがほとんどです。

また、日本舞踊など踊りの場合も5枚こはぜを使うことが多いようです。

一応使い分けがあると言っても、「結婚式で少し履くだけだから」と言われる方や、

「見えるものでもないから」と正式な場でも4枚こはぜを履かれる方もいらっしゃいます。

昔と違い、テーブル席での結婚式が増えているので、足元が見えることもあまりありません。

 

そもそも足袋は、足を覆い包む和装小物。

昔はほとんどが革製で、指先が割れていない形でしたが、室町時代以後に現在の形になりました。

こはぜも元禄年間から現れ、それ以前は紐で結んだ紐足袋が用いられていました。

留め金ではなく、紐で固定していたようです。

 

かつて足袋は季節によって裏地の素材を変えて履いていたようで、

春秋は木綿、夏は表が麻で裏が薄い木綿、冬は裏地がネルというように足袋も衣替えしていました。

足元は、冷えたりむれたりと温度調節が大切になってくるので、昔から工夫されていたのですね。

現在では、ネルの裏地は少なくなりましたが、 ネルよりもあたたかいフリース素材の裏地のものが

でていたりと、今尚進化していっているのを感じます。

 

一口に「足袋」と言っても、柄足袋・色足袋、素材や厚みなど種類も豊富で、

そこからお洒落を楽しまれる方もいらっしゃいます。

どんな時でも「やっぱり白足袋!」という方もいらっしゃれば、

足元に遊びごころをと「今日は柄足袋で!」という方がいらっしゃったり、

TPOにさえ気を配れば、足袋も自由度が高いのです。

 

小物でお洒落を楽しむなど、着物は色々なところから自分なりの着方や、

自分を表現することができたりします。

小物も含めて、着物を楽しむのもいいですね。

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